感想(ネタバレあり)
今回は全編修学旅行のお話。
フータローを自分のものにするため努力したり暗闘する姉妹。
まさにその姿はサブタイトルの通りシスタズーウォ―と言っても過言ではないでしょう。
では今回のシスターウォ―の勝者は誰なのか?
個人的には勝者はなし。
全員敗北したと思います。
まず一花。
- 三玖を出し抜くつもりがすべてが露見し、フータローからの評価ガタ落ち。
- 最後にちょっとだけ盛り返したけど、意味深言葉で脱落確定気味。
次に二乃。
- 今回も積極的に行こうとするも成功せず。
- そして気付けば三玖のアシストしていることに気付き愕然。
- 評価は上がったけど、フータローとの関係性は全く変わらず実質敗北?
次は三玖。
- フータローへの告白を行ったら、すぐにヘタレてフータローが誤解した可能性あり。
- 一花のせいで一時は再起不能かと思ったけど、一花を含む他の姉妹のおかげでフータローと二人きりになれた。
- ただしフータローの反応というか言い掛けた言葉を考えると三玖も脱落確定?
次は五月。
- 今回は四葉と三玖のアシストに徹する。
- 零奈の正体が5つ子の中の一人だとバレる。
- 楔を打ち込んだと宣うが成功したか不明。
- 勝負下着持参なのに何もできず。
- まあ、五月の場合はフータロー争奪戦には加わってないから敗北と言えるか微妙だけど。
最後は四葉。
- 今巻の表紙になっていることもあり、結構美味しい立場だったと思う。
- 三玖以外では一番フータローと一緒にいたし。
- しかし他の姉妹全員が幸せになるという四葉の理想は破たんするの確定。
- それを直接フータローから聞かされたも同然でやっぱり四葉も敗北者。
- ただし脱落ではない。
- つ~か写真の女の子、つまりフータローの初恋の相手が四葉だと確定し、今度一波乱も二波乱もありそうな気配。
- 五月がアシストしているけどその理由が不明だし、五月が本格的に参戦してくれば四葉もヤバい?
ここまで全員敗北するとは完全に予想外。
ちなみにフータローも盗撮を前田に頼んだ主犯としてネットで読者に叩かれ実質敗北者同然。
ここまで勝者のいない話も珍しいですわ。
前巻第9巻の感想記事はこちらからどうぞ。
第9巻ではフータローを想うあまり、一花がトンデモナイことしでかすお話。
第10巻はその延長上にあり、引くに引けない一花が再びやっちゃいましたね。
第78話の感想 「板挟みの四葉だが悩む必要なかった」
修学旅行は班単位で動くのが基本。
そしてフータローと一緒の班になるため、5姉妹が火花を散らす話です。
まあ、実質争っているのは一花、二乃、三玖。
五月は蚊帳の外で四葉は三玖を応援したいけど、一花に頼まれて後に引けない状態に。
三玖を応援したいなら一花のお願いをすっぱり断わればいいのに。みんなで幸せになるという四葉の理想が四葉の足を引っ張ってますね。
一応最後は四葉が犠牲になって丸く収めようとしますが、フータローは男子とすでに班を組んでしまっていたというオチ。
そりゃあそうなりますねえ。
昔のフータローだったらともかく、今は武田と前田がいますから。
第79話の感想 「零奈の正体は五月だと確定」
五月が零奈に変装して何かの楔を打ち込んだ話です。
今一つ五月の目的がわかりませんが、写真を撮ったあの頃のフータローの記憶を蘇らさせようとしているのでしょうか?
この巻の後の話でわかりますけど、あの写真の女の子の正体は四葉。
つまり五月は四葉をアシストしてる?
そんなことをどうして五月がやっているのか?
いろいろ謎が深まります。
また写真の女の子がフータローの初恋の相手だと四葉が知ることに。
ホント四葉ってフータローの初をいろいろ奪っていきますわ。
初キス、初デート、そして初恋。
今回はそれに加えて裸を見られるというのも加わりました(第83話)。
1巻で二乃もフータローに見られましたが、あれは完璧にバスタオルを巻いてましたからね。
それに対して四葉は首のところにタオルを掛けただけ。
もうフータローのところにお嫁に行くしかない?
第80話の感想 「一花の悪だくみが露見する」
さあ、一花の悪だくみの時間です。
三玖が手作りパンを渡してフータローへ告白することを知った一花さん。
フータローを独り占めしたい一花は当然阻止に動きます。
まあ、第9巻で三玖に変装して嘘をフータローへ吹き込んだ一花。
仮に三玖が告白すれば、フータローがあの嘘について詮索を始めるかもしれません。
そして運が悪ければ自分が三玖に化けて嘘を言ったことがバレてしまうかも。
そうなっても当然破滅。
自分のためにどうしても三玖の告白を潰すしかないのです。
汚い手を使ったらしっぺ返しを食らう。
たぶん作者さんはそれを徹底させるためにこの話を作ったのかも。
結局最悪の結果を招きます。
一花の悪だくみは三玖にバレ、さらに三玖がフータローに告白しようとしていることを四葉が大声で言ってフータローに聞かれてしまう。
その結果、三玖は再起不能状態へ。
考えられる最悪の展開。ここから持ち直すのですからホント作者さんの構成力は凄いとしか言えません。
まあ持ち直すために数話使うことになりますけどね。
第81話の感想 「いつかは決断しなきゃいけない時が来る」
一花ホント狂ってます。
でも二乃にきついことを言われたおかげで目を覚ましたようですね。
この話、四葉の理想は実現しないこと、そしてフータローも四葉も決断しなきゃいけない時が来るということがメインです。
しかしそれ同じくらい二乃の株が爆上りしたことに注目すべきかも。
二乃の姉妹想いの設定がここで生きてくるとは。
一花の目を覚まさせただけでなく、フータローに三玖を追いかけるように言ったのは素晴らしい。
ほぼ噛ませ犬だと思ってた二乃ですが、もしかしてがあるかも?
第82話の感想 「二乃の株がさらに爆上り」
6年前のことをフータローに思い出させる。
そのために努力する五月が健気です。そこまでして四葉をアシストしたいのかよ。
ホント何が五月を突き動かしているのでしょうか?
アシストしているうちにフータローのことが好きになるという展開あるかも?とちょっと期待しましたが少なくとも今巻ではそういう素振りなし。
ちょっと残念です。
丁度同じころ、部屋の籠城中の三玖の元に二乃がやってきます。
三玖を叱咤激励する二乃。
おいおいどこまで二乃の株が爆上りするんだよ。
ホント二乃が良い人に見えてくる。
そしてフータローは三玖に化けた一花に連れられて二人きりに。
一花の終戦の時が近づいてます。
第83話の感想 「一花に天罰が下る」
他の姉妹との関係では天罰が既に下っている一花。
今回フータローとの関係でも天罰が下ります。
嘘を言ってフータローを独占するつもりがフータローから三下り半を食らった感じ。
ざまぁという他の姉妹のファンの声が聞こえてくるようです。
まあ個人的に一花ファンなのでホント辛い話ですけど、これを通過しないと一花が表の道に戻れませんからね。
実質一花退場だと思いますが、まだまだ挽回の機会があるかもしれません。
一花ファンとしてはそこに一途の望みを掛けたいです。
最後の最後で三玖に花を持たせるようなこともしましたし。
あと最後にフータローがシャワーを浴びたばかりの四葉の裸を見ることに。
肩に掛けたタオルなんて意味ないですから。
しかし四葉の裸を見ても動じない四葉は結構凄いですわ。
第84話の感想 「三玖の至福の時が始まる」
二人で散策することになったフータローと三玖。
てっきり一花が懲りずに出し抜くと思ったら。
やっぱり二乃の一言が効いたのでしょうね。そしてフータローに嘘がばれて顔を合わせずらいというのもあったのかもしれません。
それはともかく三玖が夢見たフータローと二人きりの時間。
三玖からすれば至福の時間だったことでしょう。
そしてなぜか二人が良いムードになるように邪魔がすべて排除される事態に。
まあ誰たちがやっているかはバレバレですけど、これがせめてもの三玖への罪滅ぼしなんでしょうね。
さすがの勝負下着を渡すのはね~よと思いましたが。
誰かが持ってきてくれた三玖が作ったパン。それを食べて三玖を褒めるフータロー。
さあ、最大のチャンスがやってきました。
もうこの時をおいて告白する機会はありません。
三玖が勇気を振り絞ってフータローへ告白します。
フータローを指さして「好き」と告白する三玖。
自然な流れでの告白はいいですねえ。
真っ正面から脈絡と関係なく告白するのもキレイですが、いろいろな好きなものを指さして最後に告白するのもいい感じ。
そしてそれを「知ってるぞ」と返すフータロー。
さあ、次はフータローの返事です。
果たしてフータローは?
第85話の感想 「舞台の裏側で起こったこと」
第84話の裏側の話です。
三玖とフータローのために頑張る残りの姉妹たち。
ホント良い子たちですね。
その中で一花がフータローのことを好きになった理由も少しだけわかります。
それは昔の記憶。
実は一花も6年前フータローに会っていたのです。
フータローの方は写真の子と一緒だと思ってた感じですが。
ここで一花の株が少しだけ持ち直したかも。
ほんのちょっとだけですが。
一花と傷の舐め合いをする二乃。
おいおい二乃の株もうストップ高じゃね?
どんだけ良い子なんだよ。
あとこの話では三玖の告白に対するフータローの返事のシーンはなし。
マガジン読んでいる読者はきっとヤキモキしたでしょうね。
ここだけはコミック派でよかったと思いますわ。
第86話の感想 「フータローの返事は?」
84話で告白した三玖。
その返事をフータローがしようとしますが、それを遮る三玖。
正確にはひよった感じですが、「だが」という逆説の接続詞を使おうとしたことから考えるとフータローの返事は「お断り」だったのでしょうね。
それをわかったからこそ三玖がひよったのかもしれません。
ただ自分の気持ちは伝えるのには成功したのですから三玖なりには大勝利かも。
まあ三玖がひよったせいでフータローが誤解したかもしれませんけど。
一花と三玖は抱き合い仲直り。
またフータローと一花も一応仲直り。
ただ一花は吹っ切れた感じですね。
そして修学旅行が終わり、5つ子のために前田にお願いして盗撮頼んでいたことがわかります。普通に写真を撮ると言えばいいのに思わずにはいられません。
言ってたら5つ子が気苦労することもなかったでしょうに。
まあ、全部5つ子ためですから。
最後のシーン、四葉に自分が写真の子だと打ち明けるべきだとアドバイスする五月ですが、四葉は受け入れず。
どうして正体をバラさないのでしょうか?
まだ自分の理想、みんな幸せになるということに拘っている?
終わりに
今巻はここで終了。
怒涛の修学旅行編。
ネット界隈の話だと一花、二乃、三玖は脱落扱いになっているようですね。
確かにそう思えなくもありませんが、まだまだ紆余曲折があってこの三人も浮上するかもしれませんので。
ただ現状本命四葉なんでしょうね。
フータローの初恋の相手だし。
でも四葉自身がすんなりいきそうにありません。
何か五月が横から掻っ攫っていく感じもしてきましたわ。
それはそれでアリかもしれませんがちょっと面白くないかも。
だって五月は最初からメインヒロインポジションでしたからね。
まだまだ他の姉妹にもチャンスが来て欲しいですわ。
第11巻の感想記事はこちらからどうぞ。