勘違いが勘違いを呼んで最後は良い着地点に落ちる。
本巻もそんな感じです。
この10巻、個人的にはアルファたちのシャドウへの不信感や絶望が、羨望や尊敬に変わる部分が良かったです。
もちろんシャドウが望んだ結果ではなかったのですけど、それ故に気持ちよさの中に「シャドウざまぁ」という感情のちょっとだけ入って、なおさら気持ち良かったのかも。
ストーリー的には信用不安の話が終わって舞台はオリアナ王国へ。
アルファが怖くてオリアナ王国へ向かったシャドウ。
そしてオリアナ王国に詳しいという理由でオリアナ王国へ潜入し、自分の母親と再会した666番ことローズ会長。
今度ローズ会長とシャドウの二人が再会する可能性が出てきて俄然見逃せなくなりましたわ。
第9巻の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
【漫画】陰の実力者になりたくて!第9巻の感想「ジョン・スミス暗躍」
アルファの絶望と喜びの差が見てて気持ち良い
敬愛する上司あるシャドウ。
そんなシャドウに裏切られたと誤解したアルファは狼狽し、そしてシャドウに襲い掛かります。
しかしシャドウの方が二枚も三枚も上手。
軽くあしらわれてアルファが敗北し、アルファの中には絶望しか残らなかったのでしょう。
凛々しく頼もしいアルファの姿はどこにもありません。
ホントいつものアルファとのギャップに萌え萌えですわ。
でもイータが解読したシャドウの文章の内容を知ったアルファは絶望から希望を見出します。
シャドウは自分たちを見捨ててなかった。
手のひら返しという訳ではありませんけど、この時のアルファたちの表情も良いですわ。
気持ち的には地獄から天国へといった感じなんでしょうか。
本巻ではここのシーンが一番好きですわ。
ジョン・スミスの勘違いと大事なモノの勘違い
余裕ぶっこいでたら金貨奪われた。
実際はシャドウがベータの渡した謎解き文をイータが解読して、金貨を移動させたのですが、シャドウは大商会連合を裏で動かす月旦が奪ったと勘違い。
そこでシャドウは月旦の元へ金貨を取り返しに行きます。
しかし丁度そこではユキメと月旦の戦いの最中。
実は二人はかつて婚約した仲であり、月旦がディアボロス教団に加担しようとして袂を分かったのです。
でもシャドウはそんなこと知りません。
シャドウの頭の中は大事なモノ(金貨)のことだけ。
大事なモノを取り戻すためにディアボロス教団製の錠剤を飲んだ月旦と戦闘開始です。
結果はもちろんシャドウの勝利。
そしてここでも生じる勘違い。
シャドウの中では大事なモノ=金貨だったのですが、ユキメや月旦は大事なモノ=ユキメだと思ってしまったのです。
結果、ユキメはシャドウを想うようになり、その後現れたアルファとの話し合いでミツゴシと雪狐商会は表と裏からミドガル王国の経済を牛耳ることに。
まあ、結果オーライですね。
よかったよかった。
アルファが怖いシャドウはオリアナ王国へ!そして同時期666番(ローズ会長)もオリアナ王国に潜入中
ジョン・スミスを名乗ってミツゴシ潰そうとしたこと、さらにデルタを勝手に秘密任務(ジャガーノート潰し)に使ったことでアルファが怒っていると誤解したシャドウ。
ほとぼり覚ますためにオリアナ王国へ行って時間を経過させることにします。
そしてちょうどその頃、オリアナ王国へシャドウガーデン666番ことローズ会長も潜入することに。
まあ、ローズ会長に白羽の矢が立つのは当たり前ですよね。
ローズ会長ほどオリアナ王国のことを知っているシャドウガーデンのメンバーはいないでしょうから。
559番、664番、665番と共にオリアナ王国へ潜入したローズ会長。
そこで運悪くローズ会長のお母さんと遭遇してしまい、ローズ会長はディアボロス教団の捕虜となってしまいます。
ローズ会長が連れ去られた後、現場に到着したシャドウ。
そこで559番から「裏切者が出た」という報告を聞き、怒りを現わしたところで終了です。
559番的のはローズ会長が裏切ったという解釈ですが、あれで裏切ったというのはどうかと。
陰の実力者になりたくて!第10巻を読み終わって
サクサクと進んでテンポ良いですねえ。
いよいよオリアナ王国が舞台となり、ドMケツハットとの決着をつける時が来ましたわ。
今後シャドウとローズ会長の再会はあるのか。
ドMケツハットはどんな最期を遂げるのか(悪役なのでたぶんシャドウに退治されるでしょう)?
次巻も楽しみです。