感想(ネタバレ)
ジャンルで言えばSAOやダンまちのような冒険モノに属すると思われる精霊幻想記。
その第1巻の感想となります。
この第1巻は基本胸糞の連続。
主人公のリオが辛い立場の立たされることが続き、救いがほぼありません。
数少ない救いはリオを見守る恩師セリアとの一時ぐらいでしょうか。
このセリアは今後リオと深く関わって行くことになりますが、他のヒロインと比べると親密度はかなり高いです。
少年時代のリオに安らぎを与えたことが大きいのでしょうね。
逆にフローラはリオをずっと気にしてたのに報われない感じ。
まあ、フローラは王女だから仕方がないところもあります。
ただフローラってリオにとって結構疫病神ですからね。
フローラにリオが関わると必ずリオが不幸になる感じなので。
フローラがまともにリオとお喋りできるのは15巻。
先は長いです(ちなみに私は現在16巻まで読破済み)。
ラノベの主人公に感情移入するタイプの読者さんには辛い1巻となりますが、胸糞が強ければ強いだけスカッとするシーンの強さは高まりますからね。
ちなみにリオに拷問したり、辛く当たった貴族どもはほぼ最終的に「ざまぁ」的なことになっております。
この第1巻でもシャルルに勝利してちょっとだけ「ざまぁ」となることに。
あと主人公のリオの体には日本人であった天川春人の記憶が残っています。
正確に言うとそれまで生きてきたリオの体に春人の記憶が蘇ったという感じ。
それでリオの運命が変わることに。
仮に春人の記憶が蘇らなければ、リオはそのまま奴隷のまま死んでいたでしょうね。
見どころその1:リオにとって辛い運命が続く
前述したようにリオには救いがありません。
母親と幸せに生きてたのに屑野郎に母は殺され、リオは乞食落ち。
さらに王女様を助けたら疑いを掛けられて拷問される。
誤解が溶けたら恩賞(兼監視)で貴族だけが通える学校の生徒に。
当然平民のリオは虐めの対象。
さらに優秀な成績であとちょっとで卒業できると思ったら、濡れ衣着せられて逃亡生活へ。
SAOのキリトやダンまちのベル君よりもさらに過酷な運命と言っても過言ではないかと。
理不尽過ぎますねぇ。
まあ、リオは大学生だった天川春人の記憶が蘇っていたので、この理不尽な仕打ちを受けても冷静な判断を下せました。
仮にリオだけだったらフローラ誘拐犯に殺害されて物語もそこで終わってたかと。
見どころその2:セリアとの楽しい日々
胸糞展開がほぼ9割ぐらいを占めるこの第1巻。
数少ないそれ以外のシーンのメインはリオが通う学院の講師セリアとの一時でしょうか。
セリアとの一時がリオの心が安らぐ時間であり、リオが学院を辞めなかった理由だったのかも。
ほぼリオがセリアのお世話をしてただけの感じもしますが、それがリオにとって至福の時だったのかと。
ただその楽しい日々も貴族から掛けられた濡れ衣で唐突に終わってしまいますが。
逃亡することを決めた後、リオはセリアだけのそのことを伝えます。
お別れの挨拶と共に自分の潔白を知ってもらいたかったのでしょう。
リオ自身は気付いていないのかもしれませんが、リオの中でセリアの存在は大きくなっていたのかと。
これが原作第5巻の花嫁奪取に繋がることになります。
見どころその3:ミノタウロスとの死闘
この第1巻では戦闘シーンがいくつかありますが、個人的に一番印象深かったのはリオVSミノタウロス戦ですかね。
他の学生たちが手も足も出ない中、唯一ミノタウロスに対抗できたリオ。
冒険モノの主人公はこうでなくてはいけません。
ちなみにアニメ版のリオのCVは松岡禎丞さん。
ダンまちでベル・クラネルを演じている声優さんですが、ホント松岡さんってミノタウロスに縁がありますね。
当然ながらリオはベル君みたいにミノタウロスの体内にファイヤボルト送りこんで倒したりはしておりません。
どうやってミノタウロスを倒したかを知りたい方は是非原作を買ってご確認ください。
まあ、正当派な倒し方だったのでアニメで描かれるのを待っても良いですけどね。
精霊幻想記第1巻を読み終わって
第1巻はここで終了。
第2巻前半はリオの逃亡劇が描かれます。
そしてリオは暗殺者と戦うことに。
第2巻後半は新しい人々の出会いがメイン。
やっとリオに平穏が訪れます。
まあすぐにリオは旅立つことになりますが。
リオを除く今回第1巻に出てきたキャラが再び登場するのは第4巻から第5巻。
第3巻までは登場人物がどんどん変わるので名前覚えるの結構大変かもしれません。
第2巻の感想記事はこちらのリンクからどうぞ。