感想(ネタバレあり)
第3巻で末晴との適切な距離感と位置関係を完全に把握したシロ。
さらにハプニングで末晴と同居できるというチャンスをゲットします。
それに危機感を覚えたクロ。
クロはここが勝負時と定め、「おさかの」を末晴に提案して逆襲します。
第4巻の末晴を巡る恋愛沙汰に絞れば以上となります。
一方ストーリー的には前半がシロと末晴の同居のいざこざ。
後半が末晴とヒロイン三人が動画撮影を通して過去を振り返るという感じ。
あと新キャラとしてシロのメイドのシオンが登場。
末晴に対しては上から目線なのに他のキャラには強く出れないポンコツ系。
このシオンのせいで末晴が疑心暗鬼に陥ってしまった感も。
今後シオンが末晴に心を寄せる日が来るのでしょうかねぇ。
第3巻の感想記事はこちらからどうぞ。
【ラノベ】おさまけ第3巻の感想 「シロが末晴との適正距離と位置を把握する」
見どころ其の1:末晴と一つ屋根の下!邪魔者排除に手は既に売ってた
第3巻終盤のハプニングで怪我を負った末晴。
その末晴のためにシロとシロのメイドのシオンが末晴の家で同居することになります。
クロとモモは反発し、二人も末晴の家に泊まると言い出すことに。
ここまでは当然の流れ。
しかしシロに抜かりはありません。
しっかりとクロとモモが末晴の家に泊まれないようにする布石を打ってたのです。
さすが作家。
こういうところは抜かりない。
計画などを立てる時点では優秀過ぎるシロ。
末晴の前だとポンコツとなる人と同じ人物とは思えません。
まあ、そのギャップもシロの魅力なんですけどね。
見どころ其の2:シロのメイド「シオン」が末晴の疑心暗鬼に陥らせる
クロとモモの排除に成功し、シロは我がの世の春…と言いたいところですが、まさか自分のメイドが末晴との仲を邪魔するとは予想だにしなかったでしょう。
シロのメイドである大良儀紫苑(シオン)。
シロが大好き過ぎるメイドさん。
このシオン、シロと末晴がくっつのが面白くありません。
という訳で末晴の心を折るべく暗躍することになります。
まあ、暗躍すると言っても物理的にではなく、精神的に。
シロは末晴に「シロは末晴に恋しているのではなく、尊敬しているだけ」。
こんな風なことを事ある毎に末晴に吹き込みます。
「シロは末晴に惚れているのにその考え方は無理あり過ぎるだろ」と言いたくなりますが、末晴って馬鹿正直ですからね。
シロの流言を間に受けてしまうのです。
シロだけが末晴と同居するとなるとシロパパもさすがに許可しない。
たぶんそう思ってシオンも連れて来ることになったのでしょうけど、シロは人選間違えました。
もっとシロに忠実なメイドを連れて来れば、クロが「おさかの」理論を持ち出す前に勝負付いたかもしれなかったのに。
見どころ其の3:「おさかの」でクロが逆襲
記憶喪失の嘘で末晴を怒らせてしまったクロ。
お子縄合宿を通して何とか末晴と仲直りできましたが、現状辛い戦いとなっております。
でも天はクロに味方しました。
末晴の母親のことが週刊誌報道されたことを発端に動画を撮影することになった群青同盟。
このチャンスを使ってクロは逆襲に転じました。
クロの逆襲の秘策、それは「おさかの」。
おさかのには二つの意味があり、一つが友達以上恋人未満という意味。
そしてもう一つは押さえておきたい彼女という意味。
現状シロとクロ、一方を選ぶことができない末晴からすれば、クロを事実上キープできるのですから結構ありがたい申し出です。
一方クロの方もキープという不安定な立場になりますけど、恋人に近い存在として末晴の近くに入れるので、今以上に攻勢を掛けることができる。
クロのセリフから判断するとキスしたり胸を触ったりする前段階までだったら「おさかの」の許容範囲。
えっちい人である末晴からすればこれは据え膳と言えなくもありませんが、付き合ってないのにキス未満のことができるのは嬉しいことでしょう。
まあね、クロの狙いは末晴がやりたいようにやらせるうちに既成事実作るつもりではないでしょうかねえ。
男、特に男子高校生なんて一度火が付いたら止まりません。
手を握ったりして雰囲気出てきたらキスぐらいやってしまうかも。
うん、策士ですわ。
シロと同じようにクロも結構な策士です。
おさまけ4巻を読み終わって
今回は詳しく書きませんでしたけど、動画撮影の過程でシロ、モモ、クロそれぞれ末晴との思い出を振り返るシーンがあります。
クロ以外の二人のシーンも結構分量あるので、シロのファンもクロのファンも楽しめるはずです。
次巻はクロ、シロ、モモにファンクラブができるお話。
次巻も楽しみです。