感想(ネタバレあり)
アポロンファミリアのとの戦争遊戯に勝利したヘスティアファミリアですが、すぐに厄介ごとに巻き込まれてしまいます。
今回はメインテーマは「女の嫉妬」。
ある女神の嫉妬が元凶となり、ベルや新キャラの春姫が大変な目にあいます。
でも女神の嫉妬が醜すぎて、それが返って春姫の健気さを引き立たせているように感じるのは偶然なんでしょうか?
もちろん偶然ではないでしょうねえ。ここら辺の話の持っていき方はさすが大森先生だと思います。
ちなみに今回ヘスティアは影が薄く、アイズに至っては名前がちょっとだけ出てるぐらいです。それで話が成り立つのですから、もしかしてメインヒロインいなくても大丈夫なのでは?
前巻第6巻の感想記事はこちらからどうぞ。
【ラノベ】ダンまち第6巻の感想(ネタバレあり) 「ホモ神に目を付けれベル君ピンチ?」
第6巻はベル君がアポロンファミリアにつけ狙われるお話。ベル君って神様にチョッカイ出されること多過ぎ。
ヘスティアファミリアの評判は上がったり下がったり
アポロンファミリアに勝利したヘスティアファミリアは、アポロンファミリアのすべてを手に入れ、我が世の春を謳歌する…はずだったのですけどねえ。
まさかヘスティアナイフの時の話がここで出てくるとは。
もちろんヘスティアの決断は間違っていたとは思いません。だってあのヘスティアナイフがなければ、シルバーバックは倒せなかったし、リリとの出会いもなかったでしょう。
ただあの話をずっと秘密にしていたのは完全にヘスティアのミスです。ベル君たちを信用してるなら、洗いざらい最初から話ておけばいいのに。
まあ、話さないにしても契約書はもっと厳重に保管しておくべきでしたね。
今回のことでせっかく評価がうなぎ上りだったヘスティアファミリアは、再び名声を失ってしまいました。
でも仲間が四散した訳ではないので、まだ大丈夫でしょう…たぶん。
ベル君、夜の街で運命の出会いを果たす
さあここからメインの話です。
ひょんなことから夜の歓楽街を訪問し、仲間たちとはぐれてしまったベル君。
当然ベル君は厄介ごとに巻き込まれてしまいます。
ベル君ではありませんけど、この辺のストーリーを読むと、
「女って怖い」
という結論になってしまいますわ。
だって多数のアマゾネスに追いかけまわされるって生きた心地しませんよ。
そりゃあ美しいでしょうけど、それ以上に男をつけ狙う雰囲気で迫られたら、女性への免疫がないベル君が貞操を危機を感じるのは仕方ないでしょう。
つ~か、ベル君ってホントモテモテですねえ。まあ、短期間でレベル3までレベルアップし、あの童顔ですから、ショタ好きの女性は放っておけないのでしょう。
そんな怖い思いをしつつ、ベル君は狐人の「春姫」と出会うことに(ちなみにこの春姫は命の幼馴染です)。
ここで春姫にベル君が会ってなければ、ベル君は女性恐怖症を拗らせていたかもしれませんね。春姫に会ったことで、女性に対する憧れを再び持つことができたようですから。
それにしても春姫ってホント良い子ですね。箱入り娘のような純情さを持ち、英雄譚などの物語に憧れるって完全無敵のメイン広い気質でないですか。
それなのにどうして遊女やってるの?
もちろんそれには理由があるのですよ。そしてこの春姫はイシュタルの嫉妬のためにその身を利用されることになるのです。
悲劇のヒロインポジションまでゲットする春姫パネぇですわ。
春姫+殺生石=イシュタルの嫉妬の解消する大事な切り札
さて春姫が所属するファミリアの女神イシュタルは、フレイヤが大嫌い。でも人気もファミリアの規模もフレイヤの方が上。
そりゃあ嫉妬するでしょうよ。
そこでイシュタルさん考えました。どうすればフレイヤを倒せるかと。
その結果、春姫のレアスキルと殺生石とを融合させる手を考えます。
殺生石は狐人のスキルを閉じ込めることができるアイテム。
その殺生石に春姫のスキルを融合させれば、殺生石をもっていればどこで春姫のスキルが発動させることができることになるのです。
そして殺生石を丸ごと持っておく必要はなく、欠片を持っていれるだけでOK。
欠片を持っていればファミリアの全員が春姫のスキルを詠唱なしで使い放題という訳。
そりゃあ、融合させようとしますよ。
さらにフレイヤがベル君にご執心との情報を得たイシュタルさんはベル君も自分のものにしようと画策。
あろうことか、ベル君をダンジョン内で捕縛。
そしてベル君は再び「女は怖い」ということをその体で味わうことに。
たぶんベル君って良い女性と会う確率が高い反面、悪い女性と出会う確率も同じくらいあるのでしょうね。
動けないようにされてカエルのような化け物の女に貞操を奪われそうになるなんて冗談でも御免被りたいですわ。
これならまだアマゾネスのアイシャに初めてを奪ってもらった方がマシだったかも。
絶対絶命の大ピンチ。でもベル君は春姫のおかげで助かります。ここでまた春姫のイメージ向上しましたね。
ベル君は春姫に何度感謝してもしきれないくらいの恩を貰ったも同然ですわ。
しかし次は春姫の大ピンチ。今度はベル君が決断を迫られます。
ベル君だけなら何の問題もなく、春姫を助けようとしたでしょう。でも今のベル君はヘスティアファミリアの団長。
仮にベル君が春姫を助けようとすれば、ヘスティアファミリア全員に迷惑をかけるかもしれないのです。
はたしてベル君の決断は?
って決まってますよね。ベル君はお爺ちゃんの声に背中を押されて決断します。
春姫を救うと。
ベル君と命は役割分担して春姫救出作戦を実行に移しますが…。
嫉妬の先に待っていたのはフレイヤの怒りだった
ストーリー的には春姫救出は成功し、春姫はヘスティアファミリアに加わります。でもこういう結果となったのは、フレイヤがイシュタルに切れて、全面攻撃したおかげです。
だってベル君と命だけでは、到底イシュタルファミリアから春姫を救い出すことは不可能だったでしょう。
本当にフレイヤがベル君にご執心で良かったですわ。そしてフレイヤ怖い。
あんまり怒らない人を怒らせてはいけない。この話を読んでそう思いました。
仕組んだのはヘルメス?
嫉妬の炎を燃やしていたイシュタルは、フレイヤの手で葬り去れられました。
でもこういう結果になったはイシュタルの自業自得だったのでしょうか?もちろん自業自得の面もあったでしょう。
しかしこういう状況になるように仕向けたような奴が。
それがヘルメスです。
だって殺生石をイシュタルの元に運んできたのも、イシュタルにフレイヤがベル君にご執心だと話したのも、ベル君にご執心という情報をイシュタルが掴んだということをフレイヤにタレこんだのも全部ヘルメスですからね。
そしてある意味ベル君を炊きつけたのも。
一体ヘルメスの目的ってなんでしょうかねえ。ヘルメスはベル君をどうしたいのか?そろそろその一旦を知りたいのですけど。
終わりに
今巻はここで終了です。
綺麗に終わりましたねえ。夜の街を舞台にしたお話ってダンまちには相応しくないとも読む前は思ってましたが、夜の街だからこそ女性が欲望というか生々しさがより表現できたのかもしれません。
まあエッチなシーンが全くないとは言いませんけど、これぐらいだったら十分アニメにできるでしょうね。
できればアニメ2期でもこの第7巻のストーリーを真正面から描いてほしいです。
あとこの感想記事はあんまり触れてませんが、ベル君と共に命が大活躍してました。春姫と幼馴染である命は本当に一生懸命がんばります。
正直ここまで活躍するとは思ってませんでした。命の大活躍を知りたい方は是非原作小説を購入してください。
次巻第8巻の感想はこちらからどうぞ。