感想(ネタバレあり)
7巻の最後が二乃の告白で終わったので、この8巻は二乃メインでストーリーが進むとばかり思ってました。
確かに途中までは一花から「愛の暴走機関車」と名付けられた二乃が目立ってましたが、最後に近づくにつれて三玖が美味しいところ独占って感じに。
今回他の姉妹の世話を焼いた五月と四葉は正直空気。四葉はともかく五月はちょっと可哀想でしたね。
一花はストッパーが取れて、今後に期待です。
あと何気に五つパパの印象が少しよくなりました。福引の当たったと嘘言ってまで義理の祖父に孫を合わせに来るなんて普通できませんから。
第7巻の感想を読みたい方はこちらからどうぞ。
第7巻はフータローの献身と五つ子の努力で赤点オール回避を成し遂げます。そして二乃を迎えに行ったフータローが二乃に告白されるという流れでしたね。
聞こえてなかったので再告白
フータローに告白した二乃。しかしまったく態度が変わらない風太郎を不審に思い、風太郎に直接聞いてみるが…。
五等分の花嫁8巻第60話より引用
ラブコメあるある「告白したのに主人公に聞こえていない」。今回もこれが発動してたいようですね。
自分でもどうしてフータローなんかに告白したか理解していない二乃。
フータローに聞こえてないのですから、無かったことにできたはず。しかしそれをせず再告白するあたり、負けん気が強い二乃らしいです。
そして同時に告白したことは気の迷いではないとわかりました。まあ、聞こえてなかったことにムカついたということも少しはあったでしょうけど。
自分でもどうして告白したかわからないのに再び告白するって、少なくとも心では慕っているのでしょうね。
そしてフータローに告白するところを偶然目撃してしまう一花。フータローへの気持ちに揺れ動くところに妹の告白場面なんて見たら、さらに気持ちがぐらぐらするのは確実ですわ。
これは一花が二乃の恋を邪魔するパターンになる可能性大ですね。
無意識に三玖の告白チャンスを潰した一花。もちろん三玖に悪いことをしたと思ってますが、同時に安心している感じもしますので。
二乃を応援したい気持ちと自分がフータローの横に立ちたいという気持ちで、一花は大変なことになりそうですわ。
まあ、姉妹で一人ぐらい他人の邪魔をするようなキャラがいた方が面白いですからね。それに無意識にやっているので、ヘイト溜まりませんから。
フータローに会いたい気持ちが引き合わせた?
二乃に告白して動揺を隠せない風太郎。らいはに命じられて買い物に行ったスーパーで三玖と出会う。
五等分の花嫁8巻第61話より引用
ずっと恋愛を軽蔑していたフータロー。そのため自分がその恋愛の対象になったとわかった途端動揺するのはわかります。
これまで通り、恋愛なんて無駄と考えるならば、二乃を振ればいいだけ。でもそれをしない辺り、フータローの気持ちが変化したことが伺えます。
五つ子に接している間にフータローの性格が丸くなったのかもしれません。
一方の三玖。他のスーパーがあるのに、わざわざフータローの最寄りのスーパーに買い出しにくるなんて、まさに恋する乙女ですわ。
フータローに会えるとは限らないのに、少しでもチャンスがあるならやってみるという三玖の考え方結構好きです。結果的にフータローと出会えたのですから。
また言い訳で長いセリフがスラスラと出てくるところも個人的に好印象です。
自分の悩みを友達のことと言って三玖に相談するフータロー。薄々三玖が盛んにチョコを食べさせたことの意味がわかっているはずなのに、三玖に恋愛相談するなんて。
そしてフータローに友達なんていないことを知っているはずなのに、フータローのことだとわからない三玖も大概ですわ。
五月の言葉の意味は?
スーパーの福引に当たり、旅行に出掛ける上杉家一行。しかし旅行先では…。
五等分の花嫁8巻第62話より引用
さあ、この話から温泉回に突入です。日常とは違う空間だと人間って解放感で普段しないことをしがち。
旅行先で五つ子と再会した以上、何か起こると考えて間違いありません。そしてこの話での五つ子の態度がいつもと違うところも何かあることを予感させますわ。
二乃:上杉呼びからフータロー呼び、そしてフー君呼びに
三玖:二乃のフータロー呼びに動揺
四葉:露骨に何か隠してる
五月:フータローに話がある様子
さて場面代わって旅館の中。ようやく五月と二人きりになったところで、五月から思いも寄らない言葉が。
「わたしたちは もうパートナーではありません」
(中略)
「後は私たちだけでできそうです」
「この関係に終止符を打ちましょう」
五月だったら言いそうな言葉ですけど、やっぱり変ですよね。
「この関係に終止符を打ちましょう」ってたかが家庭教師を辞めさせる場合に使うような言葉ではありません。
そしてたぶん終わらせるのは家庭教師と生徒という関係という意味であり、これからはそれ以上の関係になりたいという意思表示に聞こえます。
フータローは勘違いしている様子ですが。
現状、五月とフータローの関係は中立的。少なくとも好感度はそれほど高くないはず。その五月が家庭教師と生徒以上の関係になりたいなんて言うはずありませんから。
ということは…。
まあ、いろんなところにワープする五月のシーンがあったので、どうなっているかだいたい察しが付くはず。本作は伏線張るのがホント上手いです。
そして最後の最後、この巻のキーパーソンとも言える旅館の主人と五つ子の関係が明らかになります。
この話の段階ではそこまで話に絡んでくるとは思いませんでした。
五月との良いシーンに乱入したのは?
旅館の主人が五つ子の祖父だと知った風太郎。風太郎は五月を追いかけるが現れたのは五つ子の父親だった。
五等分の花嫁8巻第63話より引用
良いところで邪魔をする五つ子パパ。ただ今回のパパの言い分は最もですからね。夜遅く娘の部屋に男が入ることを許可する父親なんているはずありませんから。
特に五つ子パパはフータローを嫌っているので。
五つパパってどうしてフータローを嫌っているのでしょうね。第6巻でフータローが五つ子パパに暴言吐いてましたが、それ以前からフータローを嫌っているそぶりがあったので。
でもそしたらどうしてフータローに家庭教師を依頼したのか、今巻で五つ子パパとフータローの父親が親友のような感じのシーンがありましたが、それだけで家庭教師を頼むとは思えないし。
さて昨日の五月がどうやら偽物だったと認識したフータローは、温泉で五月と会合することに。もちろん壁を挟んでですけどw
温泉での五月とフータローの会話シーン。何か二人とも素直ですね。本来は最初からこうなっていてもおかしくなかったのに。
学食での出会いが最悪だったばっかりに二人とも遠回りしている感じがします。
そしてこのまま五月とフータローの会話で終わると思ったら、まさかの二乃の乱入です。
おいおい、さすがに男湯に入ってくるのは…って思ったら、フータローが入っているの混浴かよ。
まあ、第1巻でタオル一枚だけの姿をフータローに見られた二乃ですが、まさか自分からフータローと入浴しようとするとは。人間って変わるものなんですね。
もちろん二乃はこのために勇気を振り絞ったのですけど。結果的に邪険にされた二乃は可哀想になってきました。
二乃が退出した後は五月とフータローの会話再開。そしてなぜか五月までフータローのところに。やっぱり五月も二乃の妹なんですねえ。
そしてフータローは昨日の偽五月は誰なのか突き止めるために五月の助けを借りることにありますけど。
五つ子ゲームスタート
五月が時間稼ぎをしている間に、5つ子泊まっている部屋を訪問する風太郎。
五等分の花嫁8巻第64話より引用
偽五月を探すために五つ子の部屋を訪問したら、全員五月だった!!これだけだと何言ってるかわからないでしょうけど、実はある事情で五つ子全員五月の姿をしているのです。
これまでは髪の長さや服である程度区別できましたが、カツラ使ってるし、みんな浴衣だし、まったく見分けつきませんは。
まあ、アニメ版の2期があってここのシーンが描かれるならば、声で判別できるでしょうけど。
困惑しながらも五つ子の判別を試みるフータロー。時間稼ぎをしている五月を除き、嘘が下手な四葉はすぐに判別でき、四葉がおかしかった理由が明らかに。
これで四葉の話終了。それよりも偽五月ですよ。昨日偽五月が足を負傷したことに気付いていたフータローは無意識に足というか太ももを見ることに。
フータローって無意識にセクハラしますよね。まあ、セクハラしても問題視されないのがハーレムものの主人公の特権ですけど。
五つ子を判別できないフータローは、最終手段を思いつきます。
それは五つ子を判別できる五つ子の祖父に弟子入りして判別する方法を学ぶこと。この発想はなかったですわ。
命名「愛の暴走機関車」
温泉で二乃から恋の相談をされる一花。フータローへの気持ちが頭をよぎり辛くなるのだが。
五等分の花嫁8巻第65話より引用
二乃はこの時点で一花もフータローに特別な感情を持っていることを知りませんし、自分がふーたろへ告白したことを一花が目撃したこともわかりません。
だからこそ、一花に真っ正面から相談できたのでしょう。しかしそれが一花を苦しめることに。
一花の場合、自分の気持ちを抑え過ぎなんですよね。姉だから妹たちを悲しませたくないという気持ちが強いのでしょうけど。
三玖だって公平に早い者勝ちと言ったのですから、一花も素直に参戦すればいいのに。まあ、その一方無意識に二乃の邪魔をするようなセリフを出すのがちょっと病んでいる感じしますけどね。
ただそんな一花の辛辣な言葉でさえもプラスに考える二乃は凄いです。まさに一花が命名した通り、「愛の暴走機関車」ですわ。
ちょっとやそっとのことでは止まりそうにありません。でもだからこそ、一花も危機感を強くしたのでしょう。
何やかんや言って三玖はまだ抑制が効いているので、すぐにフータローにどうこうすることはなさそうですけど、二乃は一気に行きそうですからね。
一花のストッパーを外したのは四葉だった
二乃に父親の足止めを頼まれた一花。二乃にフータローを取られてしまうかもしれないと考えると気が気ではない。涙を流す一花の前に現れたのは四葉だった。
五等分の花嫁8巻第66話より引用
一花を止めていたストッパー。それが四葉との会話で外れたようです。これで一花も素直になれるといいのですが、性格的にはまだまだ無理かも。
それにしても四葉良い子ですねえ。一花の想い人がフータローだと気付いているかわかりませんが、
「一花だけ我慢しないで」「したいことをしてほしい…かな」
ってセリフはなかなか言えません。
う~ん、やっぱり気付いているかも。「…」のところに四葉の気持ちが入っているような感じがします。
四葉ってずっとフータローへ好意的でしたが、それはloveでなくlikeって感じだと思ってました。でも意外と最初からloveだったのかもしれません。
そうだったら、「…」の意味が深くなってきます。
さて同じころ、温泉の脱衣場では五月と三玖の会話が。ここの浴衣がはだけた三玖がホント美しいです。
これまでは三玖は可愛いって感じでしたが、ここの三玖は妖艶で色気が漂ってきます。このシーンを見るだけでも今巻を買う価値があると思いますわ。
三玖がメインヒロインすぎる
偽五月の正体は三玖だった。どうして風太郎との関係を断とうとしたのか尋ねる五月に三玖は。
五等分の花嫁8巻第67話より引用
今巻一番の見せ場です。偽五月の正体が三玖だったとは。
あの言葉の意味が「フータローとの関係断絶」ではなく、「フータローとの新しい関係構築」って意味だとわかったなら、三玖だとすぐにわかりますけどね。
まあ、それはともかく、もう一つ大変なことがわかります。五月さんは三玖がフータローを好きってことに気付いてなかったようです。
五月、鈍感すぎますわ。
さて五月のお願いでフータローと五月の格好で会うことになった三玖。五つ子ゲームの続きって感じですね。
そして一花と三玖に絞り込むところまでできましたが…。一度三玖を落胆させて喜ばせるフータローは本当にハーレム主人公ですわ。
あてずっぽではなく、三玖に見えたなんて普通ありえません。まさにこれが愛なんでしょうね。
それでも大事なところは間違えるフータロー。でも三玖が満足しているならいいか。
つ~か、ここで最終回でも十分良い感じがしますわ。
普通にフータローと三玖のハッピーエンドになりますから。
五つ子の誰かとフータローがキス
フータローの結婚式。指輪交換の順番なのになぜか飛ばすことに。
五等分の花嫁8巻第68話より引用
ちょくちょく挿入されるフータローの結婚式のシーン。これまで結婚指輪は1つだけだったので、ハーレムエンドはないやろと思ってましたが、この話を見て、ハーレムエンドかもと思えてきました。
普通結婚式で指輪の交換を後回しにすることなんてありませんよね。
目の前以外にも花嫁いるから一人だけ指輪交換する訳にはいかない。だから指輪交換が後回しになった。それが一番しっくりきますわ。
さて時間軸が戻り、温泉へ。
一花が三玖に事実上の宣戦布告。さらに二乃も一花の想いに気付いたようです。
ここからは一花VS二乃VS三玖のみつどもえになりそうな気配ですね。でもその一方で四葉がちょっと不気味ですわ。
完全空気の五月とは違い、何かありそうですので。
ただその五月も三玖の想いを知って変わるかもしれません。
そして最後のシーン、これは7巻の終わりのシーンと同じぐらいにびっくりしました。五つ子の誰かとフータローがキス!!
相手は一体誰?
終わりに
今巻はここで終了です。
一花の本格参戦は確実でしょう。まあ、これまでも無意識に三玖の邪魔をしてましたしね。素直になるのが一番です。お姉さんだからと言って全部妹に譲る必要はありませんから。
あと五つ子の入浴シーンが結構ありましたけど、一番セクシーだったのは浴衣がほどけた脱衣所の三玖だったと思います。
妖艶な感じで色気が感じさせる三玖さん。これはさらにファンが増えたかも。
さて次回から新年度に突入。これまで五月だけ同じクラスだったフータローですが、残り四人も同じクラスとなります。そして今までいなかった属性のキャラも。
次巻も楽しみですわ。
次巻第9巻の感想はこちらからどうぞ。