感想(ネタバレあり)
今回は冴えカノの特別篇の感想です。
このガールズサイドはその名が示す通り、倫也以外の人物、今回の場合は詩羽先輩とえりりから見た冴えカノ。
特に後半の「そして竜虎は神に挑まん」はなぜ詩羽先輩とえりりが倫也の元を飛び出し、結果的に加藤を悲しませることになったかが丁寧に書いてあります。
原作7巻と8巻をを繋ぐ大事な話ですのでこれを読んで8巻を読めば、詩羽先輩やえりりに対する見方がガラッと変わること確実です。
第7巻と第8巻の感想はこちらからどうぞ。
【ラノベ】冴えカノ第7巻の感想(ネタバレあり) 「サークル崩壊と再生、そして詩羽先輩と」
【ラノベ】冴えカノ第8巻の感想(ネタバレあり) 「天敵加入で加藤の腹黒属性が花開く?」
前半:冴えない竜虎の相見えかた(あいまみえかた)について
まずは前半のお話から。
前半は倫也がゲームを作ると言いだす前のお話です。原作第1巻やテレビアニメ第1期1話の時点で面識があった詩羽先輩とえりり。
この2人がどのように相手を知ることになったかまた相手をどのように思ったのかが書かれています。
当然知り合うきっかけになったのは倫也。
これは不幸な出来事でした。だって詩羽先輩もえりりもお互いにクリエーターとして尊敬しているのですから。
もし倫也以外のきっかけで知り合うことになったら、仲の良い親友になれたかもしれません。
まあ、それでも倫也を巡って喧嘩することになるのは確実ですけどw
しかしこれを読むとホント詩羽先輩もえりりも意地っ張りと思いますね。
個人的には詩羽先輩が年上なので少し折れても良いような気がしますけど、やっぱり倫也を巡る天敵同士ですので素直になれないのでしょうね。
後半:そして竜虎は神に挑まんについて
何か仰々しいサブタイトルが付いている後半。
でもこのサブタイトル、内容にぴったりです。
この章は前述したようになぜ詩羽先輩とえりりが倫也のサークルを脱退して紅坂朱音のゲーム製作に参画することになったかが明らかになります。
あとサブタイトルの神って紅坂朱音のことですからね。決して倫也の声を演じている松岡禎丞さんのことではありませんから。松岡さんを神と呼んで通じるのはあくまでニコ生だけですので。
さて事の起こりはコミケ。
そこで初めて紅坂朱音と出会う詩羽先輩。この時紅坂朱音は詩羽先輩と直に話して値踏みしたのかも。
その後、紅坂朱音はコネを使って詩羽先輩とえりりを呼び出し、自分が大作「フィールズ・クロニクル」をプロデュースすることを説明。
その上で二人がそれぞれシナリオ担当とキャラデザとして参画することを依頼します。しかし詩羽先輩に限っては依頼とは名ばかり。事実上受けるしか選択肢がなくなっていたのです。
そして詩羽先輩に白羽の矢が立った理由は・・・。
クリエーターとしてこんな屈辱はありません。詩羽先輩のラノベ作家としてのプライドを踏みにじられたのと同じ。
これにはえりりも同情するほど。
一方詩羽先輩と違ってえりりはしがらみがないのでこの依頼断ることはできます。
でもえりりは知ってしまったのです。
絵師としてやっていくには倫也の近くで満ち足りていては駄目だということを。
さらに自分がフィールズ・クロニクルという大作に関われるチャンスが目の前にある。
結局えりりも詩羽先輩と一緒に依頼を受けることにします。
後悔もある、でもそれ以上に・・・。
天敵同士の2人が一致団結して紅坂朱音と戦う物語の序章。
それがこの後半のストーリーです。
そして最後に時間軸が7巻終了時点へ。あの詩羽先輩の行動にえりりの怒りは頂点に達しています。
大阪に向かう新幹線内で再び倫也を巡る天敵同士に戻る二人。
まあ仕方ありませんね。
だって7巻の最後の流れだとえりりが倫也と〇〇するのが確実だったのに、それを見事詩羽先輩に持っていかれたのですから。
終わりに
はっきり書きます。
詩羽先輩とえりりのファンは絶対に読んでください。おそらく大満足するはずです。
だって泣きじゃくる詩羽先輩って希少ですよ希少(原作10巻でも泣いてるけど)。あと詩羽先輩を元気づけるえりりって見たことないでしょ。
是非二人のファンはこのガールズサイド第1巻を購入して読んでくださいね。
加藤ファンの方は・・・。
まあ加藤とああなったことでえりりはどう感じたか分かる描写もあるので読んでもいいかも。