感想(ネタバレあり)
第5巻は2部構成になっており、前半と後半で話の内容がガラリと変わります。
前半部分は精霊の民の里の日常。
そして後半部分は本作屈指の見せ場である花嫁強奪です。
政略結婚を受け入れようとするメインヒロインを強奪して逃避行する。
まさにラノベらしい王道展開です。
まあ、メインヒロインさんがなかなか決心できないところがちょっとイライラしますが、実家のことを考えれば仕方ないのかもしれません。
最終的に強奪されること受けいれたのでいいですけど。
それとこの5巻の表紙良いですよねぇ。
この表紙だけでも5巻を買う価値あると思いますわ。
第4巻の感想記事はこちらから。
見どころその1:精霊の民の里での日常が続く
正直今巻の前半部分は「いらないんじゃね?」と言いたくなるようなゆる~い展開。
日常系の話が好きな人は楽しめるでしょうけど、怒涛のストーリーを求める読者の方達には物足りないかも。
ただ日常のお話とは言ってもその中で重要なことも行われています。
例えばアイシアのパワーアップ。
先輩精霊との特訓でアイシアの実力が向上。
そのおかげでリオをサポートする力も上昇します。
ここでアイシアがパワーアップしたことにより、リオは今後助かることになります。
仮に美春たちを精霊の民の里に預けて、そのままベルトラム王国に向かっていたら、セリアを助ける難易度が上がっていたかもしれません。
見どころその2:セリアが政略結婚しなければいけない事情
1巻の段階では結婚できないオーラがあったセリア。
そんなセリアが結婚することになった理由。
それはセリアの実家がアルボー公爵派に嫌疑を掛けられ、その嫌疑を晴らすためです。
つまりセリアは人身御供ということ。
セリアにとって今回の結婚は不本意そのもの。
シャルルなんて大嫌いだし、それに結婚とは言ってもシャルルは既に6人の奥さんいるし。
そして何よりセリアは「リオのことが忘れらない」のです。
実際にセリアは「リオのことが好きなのかもしれない」とまで言ってますからね。
そこまで想っているのにいざリオが目の前に現れたら自分の気持ちを伝えらないセリア。
「年上なんだからそこで告白しろよ」と思ってしまいます。
あとリオが厳重に守られたセリアの部屋に侵入する場面。
髪の色を変えているし何年も会ってなかったので、最初リオだと気付かないセリア。
ところがリオの匂いで本物のリオだと確認することに。
匂いで本人だと判断するには結構斬新かも。
獣人だったらまだわかるけど、セリアは普通の人間族なのに。
見どころその3:セリア強奪
結婚式当日。
リオがやることは一つ。
そう、セリアの強奪です。
セリアと別れた後、今回の政略結婚の理由をすべて調べ上げたリオさん。
もう一度セリアの意思を確認することにします。
その時にリオがセリアに言った言葉がこちら。
俺が納得できないからです。先生は俺の大切な恩人だから。
ここはもう一歩、リオに踏み込んで欲しかった。
恩人ではなく、せめて「大事な人」だと言って欲しかったですねえ。
あとこの後にリオはこんなことをも言っています。
一度失ったものは二度と元には戻りませんが、失う前ならまだ間に合います。
良い言葉です。
失う前に行動する。
まさにこれが今回のリオの行動原理となったのでしょう。
これでセリアも決心するはず。
と思ったらまだ逡巡するセリア。
ホントじれったい。
素直になれよ。
そう思わずにはいられません。
しかし問答を続けてやっとセリアも決心します。
花嫁強奪後の逃亡劇ここに開幕です。
見どころその3:逃亡劇の最中勇者と戦うことに
多くの人々が見守る中、セリアを連れて逃亡を始めるリオ。
空戦騎士団を始め王国の精鋭がリオたちを捕まえようとしますが、当然リオはそれをかわし続けます。
実力差ありすぎ。
王国の精鋭たちショボすぎ。
リオ無双が凄すぎてちょっと引くくらい。
最終的にベルトラム最強と言われるアルフレッドがリオと一騎打ちを演じますが、リオの前にアルフレッドは決定打を撃てずリオに逃げられることに。
後にアルフレッドとリオは再戦することになりますが(原作12巻)、まあそういう結果になります。
この逃亡劇は早くアニメで見たいですね。
アルフレッドとリオの一騎打ちはアニメのOPでちょっとだけ描かれていますが、結構動いていて今から楽しみですわ。
第5巻はここで終了。
次巻第6巻では再びリオ無双が見れることに。
次巻も面白いですよ。