感想(ネタバレあり)
巷では「ストーリーが急ぎ過ぎ」だの、「詰め込み過ぎ」だの言われている銀の匙第15巻。私もようやく買って読みました。
まさか最後はロシアで終わるなんて予想外です(正確に言うと本編最後のシーンはエゾノーですが、八軒の最後のシーンはロシアなんで)。
確かに八軒のセンター試験受験から卒業式、そして4年後までを1つの巻に入れ込んでいるので、窮屈感があるのは分かります。
ただここでストーリーを掘り下げても、逆に引き伸ばしぐらいにしか思えなかったかと。
少なくとも1年生編が終わった後スピードアップしたので、今更掘り下げられてもですねえ。
個人的はこれぐらいのスピードと内容で十分だと思います。
ストーリーも綺麗に終わったし、少ない出番でもキャラ達はしっかりと爪痕残しているので。
特に八軒父や大川先輩や常盤や相川は。
第14巻の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
【漫画】銀の匙第14巻の感想(ネタバレあり) 「ようやく主人公とヒロインが・・・と思ったら」
八軒の大学受験でいろんなキャラが八軒を助ける
結論から書くと八軒は大学に合格します。
エゾノーでの勉強に手を抜かなかった八軒の努力の賜物と言えます。
ただ同時に八軒の周りの人間の助けも忘れてはいけないのです。
まあ一部、八軒と御影がイチャイチャするのを阻止したいだけで、八軒に助力した野郎(大川先輩)もいましたが。
あと八軒父と常盤。
ハプニングにあった八軒のために受験会場まで八軒父が車で送るのはわかります。
何やかんや言って雪解け…とまでは言えないまでも、結構八軒を認めるようになったので。
ただなぜお前が付いてきたのよ、常盤。
まあ、常盤が付いてきたおかげで、八軒父が常盤家で卵や鶏料理を頂き、八軒父の顔芸を引き出すことになったのはグッジョブですが。
いいですよねえ、八軒父の顔。
怖い顔なのに、怖い顔なのに。なぜか癖になる顔。
八軒と違う学部を受験する相川。
受験会場で八軒達と再会しますが、トンデモナイ姿に。
本番の受験の前の受験生のプレッシャーを良く現していると思いますわ。ちょっとやり過ぎと思わないこともないですが。
八軒と御影のイチャイチャはナッシング
14巻でキスした八軒と御影。
当然この15巻ではそれ以上を期待した読者はたくさんいたと思いますが、大川先輩の邪魔と担任の桜木先生のナイスデイフェンスの前にイチャイチャシーンはほぼナッシング状態です。
まあ、あの二人はこれ以上イチャイチャは期待できないかもしれませんね。
たぶん八軒は御影の尻に敷かれるようになるでしょうから。
御影母の姿を見ればだいだい予想できますわ。
新しい舞台で駒場と八軒の再会!そして次の夢が
キャンパス生活はほぼ描かれることなく4年後。
八軒は極東ロシアで駒場と再会を果たします。
一度夢を諦めなければいけなかった駒場はロシアに渡り、その地に根を下ろそうとしていたのです。
そして駒場は八軒にあることを提案します。
まあ、唐突感はありますけど、異国の未開の地で事業を行って、夢がありますねえ。
成功するかはわかりません。
でもその一方八軒と駒場なら…。
駒場と八軒が野球をしますが、これはコミックス2巻のシーンを彷彿とさせます。
ずっと銀の匙を呼んでいる読者へのサービスと同時に、八軒の成長を見せたかったのでしょうねえ。
続編あるなら次の主人公は麦ちゃんがいいかも
八軒と駒場がロシアで成功するかどうか見たい気持ちもあります。
ただその一方、八軒兄の娘の麦ちゃんのその後がかなり気になりますね。
麦ちゃんはデカい器を持ってます。
だって将来の夢がロシアの〇〇〇ですからね(巻末のおまけ漫画より)。
農業から離れて麦ちゃんが〇〇〇になるまでの道とか、漫画の題材としては面白いと思います。
終わりに
個人的には良い終わり方だと思います。
続きを描こうと思えば描けるし、またここで完全終了しても良い終わり方なので。
八軒や駒場ならばロシアという異国の地で絶対に成功するでしょうから。
そう言えば巻末で作者さんと初代担当編集さんのお話が漫画になってますけど、三角関係とか描かれなくて良かったと思います。
この漫画の読者はそんなストーリー見たいと思わないでしょうから。
途中休載があったので15巻以上に長く続きましたが、ずっと読み続けてよかったです。
面白い作品を読ませて頂きありがとうございました。