感想(ネタバレあり)
前巻で宿敵ミルザーを倒し
アルトゥーク奪回に成功した
テオ達。
今巻はこの続きからとなります。
テオが条約の盟主に就任
システィナ島を攻略することで
条約の盟主に就く。
それがテオやシルーカ、
そしてラシックたちが
考えた計画でした。
しかしテオ不在の間、
ミルザーの侵攻から防いでくれた
ラシックの評価がうなぎ登り。
そのため
テオは条約の盟主に就くことを
延期することに。
その後ラシックが得た信頼を上回る
実績を上げるためにミルザーと開戦、
そして勝利。
条約の天敵ミルザーを倒したのです。
ラシック以外の君主も
テオの手腕を認めない訳にはいきません。
ここでようやく
テオがアルトゥーク条約の盟主に就任です。
祝宴が終わった夜、
テオはシルーカに
事実上のプロポーズをします。
まあそうなりますよね。
プロポーズをするなら
結構いいタイミングですので。
ルクレール伯戦死
テオが条約の盟主に就任した頃、
北方ではルクレール伯が破産寸前まで
追い込まれていました。
ヴィラールを助けるため
傭兵を雇って同盟領に侵攻する。
この無茶な方法で
一度はノルド侯エーリクに勝利しますが、
ヴァルドリンド騎士団が現れると
遅延戦略のため戦果を挙げることができず、
大量に雇った傭兵への支払い、
またお金を借りたエーラムへの返済が
二進も三進も行かない状態に。
ここに至り、
ルクレール伯は条約に支援を求めるため
単騎でテオの元に向かいます。
さすがに1人では
途中で捕まってジエンドだと
思いましたが
何とルクレール伯はテオの元に
たどり着きます。
そしてこのルクレール伯の単騎駆けは
ヴァルドリンド騎士団と
睨みあっていたテオを窮状を救うことに。
ルクレール伯って運だけはいいのかも
しれませんね。
予想以上の支援の約束を取り付けた
ルクレール伯は北方に戻りますが、
そこでヴァルドリンド騎士団が
決戦を挑んてきたという報告が。
シルーカから耐えてほしいと
頼まれていたルクレール伯でしたが
こんな好機を逃すことはできません。
丁度ドーソン侯から援軍を得たことで
戦力も強化されています。
そして激突する両軍。
でもここで予想外の出来事が。
何とドーソン侯は同盟に寝返っていたのです。
裏切者の軍はたやすく撃破しましたが
それに兵力を向けたために
戦力がガタガタ。
もはやここまでと
覚悟を決めたルクレール伯は
ヴァルドリンド騎士団に突入して
命を散らしました。
潔い最期ですが
残された家族のことを考えたら
捲土重来を図って欲しかったです。
ノルド侯が目指す世界
スタルクを捨ててノルドの本土に帰還した
ウルリカを待っていたのはむち打ち刑。
ノルドは容赦ないですね。
でもこの容赦ないノルドのやり方は
実は余所者に優しいものだったのです。
まあ、物は言いようだと思いますが、
確かにそれで家族同様に扱ってもらえるならば
負けたほうが納得できるかもしれません・・・
なんてことね~よ。
家族同然に扱われると言っても
奴隷は奴隷です。
外敵から守ってもらえても
ノルドからは奴隷として
酷使されるのは一緒ですから。
アレクシス奮起
ルクレール伯の戦死、
そしてドーソン侯の寝返り。
もう連合の崩壊は時間の問題。
このまま連合が滅んで
条約と同盟の一騎打ちになった方が
スッキリするのですが、
それだと力の均衡状態を生みだし、
その間に共存の道を探り、
その上でアレクシスとマリーネに
結婚して貰うという
テオの目的が達成できません。
そこでテオは
ハルーシアに乗り込み、
アレクシスを叱咤激励します。
なぜかテオの言葉に奮起した
アレクシス。
自ら兵を率いて
寝返ったドーソン侯討伐のため出兵します。
芸術の才能は凄いが
軍事的な才能はあるの?
それが多くの人が考える
アレクシスの評価でした。
しかしアレクシスさん、
軍事的才能も持っていたのです。
アレクシスの見事な采配の前に
ドーソン侯お手上げ。
すぐに降伏して命だけは
助けてもらいました。
アレクシス立つ!!
その報はマリーネの元にも。
嬉しい気持ちと悲しい気持ち
で揺れ動くマリーネ。
アレクシスを愛するからこそ
戦いの矢面に立って欲しくなかったのに。
しかしアレクシスが戦場に出てきた以上、
何らかの対応が必要となります。
さあ、一体どうなるのでしょうか?
本編はここで終了です。
外伝も付いてるよ
今回の外伝は
大陸の中央、
メディニアとファーガルドが舞台。
両国の間には樹龍の森があり
侵攻不能な状態でした。
ところがいろいろあって
これが本当に通行可能となり、
それのことがヴァルドリンドに
知られたから、さあ大変。
どうなるメディニアとファーガルド?
って感じで話が進んでいきます。
あとがき読むと
どうやらリプレイが元ネタらしく
大事なところがダイジェストだったので
ちょっと感情移入できませんでした。
しかし本編とは上手く繋がっているので
しっかりと読むことをお勧めします。
次巻では同盟と連合+条約が
決戦しそうな気配ですけど
どうなるのでしょうか?
次巻も楽しみです。
第9巻の感想はこちらからどうぞ。