感想(ネタバレあり)
破滅フラグを回避し続け、友情エンドにたどり着いたカタリナ。
これで国外追放or死の可能性がなくなり、学園祭を楽しむことになりますが、やっぱりいろいろ騒動の原因に。
今巻でも同じ出来事をカタリナ目線と他のキャラ目線で描かれており、そのギャップが面白いです。
また今巻の前半ではカタリナを巡る人間関係もよりディープにわかります。
そして後半。
カタリナが誘拐されてしまいますが、カタリナ肝が据わり過ぎだろ。
一応王位継承を巡る陰謀の一環なんですが、カタリナが関わると全然締まらない。
というか、周りのおかげで一件落着してしまうし。
ただ最後の最後でジオルドが実力行使に出てしまいました。
キースやアランに邪魔されてばかりで鬱憤が溜まっていたのでしょう。
それに加えてカタリナを誘拐した奴がカタリナにやってしまった所業を知り、とうとう抑えがきかなくなったと。
1度ならず夢だと持ったカタリナに2度目もやってしまうなんて。
そりゃあキースやメアリやソフィアがジオルドを抹殺しようとしても仕方ありませんわ。
今巻はそういうお話になります。
対ジオルドで共闘を結ぶキースとメアリ
カタリナ争奪戦で有利な立場にいるのは当然ジオルド。
カタリナの正当な婚約者であり、他のキャラより一歩も二歩もリードしていると言って過言ではないでしょう。
ただしカタリナの方はジオルドに色恋の感情をほとんど持ってないですけど。
ジオルドは危険。
形式的にも本能的にもそう考えているのがカタリナの義弟であるキースとジオルドの弟アランの婚約者であるメアリです。
キースとメアリは対ジオルドのために共闘を結んでおり、協力してジオルドとカタリナが結ばれるのを阻止するつもりのようですが、対ジオルドを離れれば利害対立する同士となってしまいます。
そして今回キースが義弟という立場を利用してあることをカタリナにしてもらっていることがメアリに発覚。
当然メアリさん激おこで対ジオルドの同盟にヒビが入る恐れも。
まあ、そんなキースとメアリの様子を見たカタリナは二人の恋仲を疑うのですが。
相変わらずカタリナは色恋沙汰の見る目が無いようですわ。
まあ鈍感はラノベ主人公必須のスキルだから仕方ありませんけどね。
ニコルとカタリナをくっつけるために頑張るソフィア
メアリはカタリナと添い遂げたいと考える一方、カタリナのもう一人の友人であるソフィアは、自分の兄ニコルとカタリナをくっつけようと頑張ります。
ロマンス小説にドハマリしているので、メアリのように自分自身がカタリナとくっつくことを画策してもおかしくないのに。
その辺はソフィアの前世の記憶が影響しているのでしょうか?
今回ソフィアはニコルとカタリナをくっつけるために無茶振りをするのですけど、肝心のニコルがちょっと暴走気味に。
まあ、そういうことにもなりますよねえ。
ニコルって今まで感情を出す機会がなかったのですから。
ニコルの場合、その魔性の魅力はカタリナにも効いているので可能性はゼロではありません。
ニコル自身、カタリナの言葉で歯止めが効かなくなるシーンもありましたし。
ただその一方ニコルはあくまで宰相の息子であり、王子であるジオルドと正面切ってカタリナを取りあうにはちと辛いところがあります。
それに無口無表情で会話が続かない点もマイナス点。
ニコル勝利の目はかなり低いでしょうねえ。
マリアとラファエルの利害が一致する
魔法学園は2年で卒業。
そして魔法学園を卒業すればジオルドはカタリナとさっさと結婚してしまう。
そう予想したのはかつてカタリナを酷い目に合わせた元生徒会長のラファエル。
ちなみにラファエルは他のキャラ同様カタリナにゾッコン状態となっております。
カタリナって本当に人たらしですわ。
さてジオルドとカタリナの結婚を阻止するためにはどうするか?
ラファエルにはジオルドとカタリナの結婚を阻止する策がありました。
それがカタリナの魔法省への就職です。
この策に賛同を示したのは魔法省への就職を決めたマリア。
ゲーム本来の主人公なのにカタリナLOVEの状態になっているマリアさん、彼女もカタリナとずっと一緒にいるためにラファエルの策に賛同したのです。
まさに敵の敵は味方という感じ。
どれだけジオルド恐れられているんだよと言いたくなります。
そのうち対ジオルドで他のキャラがみんな手を組みそうな感じになってきましたわ。
アランはカタリナへの気持ちに気付いていた!そしてここでもメアリの影が
ジオルドの弟であるアラン。
そのアランも自分自身の気持ちに気付いてたようです。
ただカタリナは兄であるジオルドの婚約者。そしてアラン自身もメアリと婚約している身。
こんな気持ちではメアリに申し訳ない。
そう思ってアランは婚約解消をメアリに申し込んだようですが、メアリは拒絶。
メアリ自身はアランと婚約解消しても別の人物と婚約させられるだけなので、このまま婚約を継続して欲しいと。
だが実際のところメアリの目的は別のところにありました。
アランはジオルドの弟であり、ジオルドの情報を得られる立場にあります。
さらにジオルドとカタリナの仲を進展させないようにできる立場でもあるのです。
弟ですからジオルドがカタリナに近づくのをチャチャいれてつぶせますし。
まあ、要するにメアリはアランを使ってジオルドの情報収集と邪魔をしようと考えた訳。
もちろんアランのためにではなく、自分のために。
メアリ本当に怖い。
キースどころか自分の婚約者であるアランまでも、自分の欲望のために利用するなんて。
初登場時のかよわいイメージどこ行った?
あとアランとジオルドの話のところで二人の兄でああるジェフリーとイアンの二人が登場しました。
今のところ性格が良いのか悪いのかまったくわからない状態ですが、ジオルドの兄たちですからねえ(まあ、アランの兄でもあるけど)。
一筋縄ではいかない感じがしますわ。
と思ったら最後の章でジェフリーとイアンの人となりがわかる記述が出てきました。
イアンはともかくジェフリーはヤバいです。
うん、それだけでなくジェフリーの婚約者も結構ヤバく、そして今後カタリナと一番絡むことが多くなりそうです。
ジオルドは独占欲が強い
周りは敵だらけのジオルド。
そんなジオルドは他のキャラとカタリナが親しくするのが嫌な様子。
意外とジオルドって独占欲あったのですね。
ただジオルドの気持ちもわかります。
カタリナってすぐに人をタラシこんで、ジオルドのライバルをどんどん増殖させますからね。
本来ならば婚約者持ちの相手に惚れる奴なんてそんなにたくさんいないはずなのに。
さらに某キャラに至っては同じ女性なのにカタリナと添い遂げようと本気で考えているし。
ジオルドでなくてもイライラしますよ。
そして生徒会の生徒が演じる舞台の後の舞踏会ではカタリナを独占するつもりだったジオルドですが、トンデモナイ事態が発生してしまうのです。
カタリナが誘拐されるという事態が。
カタリナ誘拐でジオルドが実力行使に
今巻の後半はカタリナが誘拐されたお話です。
王位継承に絡む陰謀が発端なんですが、カタリナのせいで何か締まらない。
というか、カタリナって恐れというものを知らないのでしょうか?
たぶん破滅フラグを回避できたという安心感から、誘拐ぐらいでは何とも思わなくなったのかもしれません。
正直ラファエルの時に比べたらシリアス感が皆無ですし。
今回の誘拐の実行犯ルーフェス。
他のキャラにはない色気いっぱいの良い男ですが、今後もカタリナに絡むようになるのでしょうかねえ。
今までの男性キャラにはいないタイプなので、是非カタリナ争奪戦に加わって欲しいですけど、ジオルド達が許さないかなぁ。
ジオルドと同じことをカタリナにやりましたからねえ。
男性キャラのみならずメアリも絶対に許さないでしょうから。
さて誘拐事件も解決し一件落着。
これでおわりと思ったら、いろいろ影響されたのかジオルドがカタリナに対して実力行使に出てしまうことに。
まあ、あれですよ、以前カタリナの首筋にしたやつ。
それを口にしちゃった。
それも2回も。
1回目のやつを夢の出来事と思い込んだカタリナが悪いのですけど、2度も実力行使するなんて。
これまで婚約者なのに何もできなかったジオルドですが、ここでカタリナの婚約者で自分こそ一番手であると大きくアピールした形ですね。
ただ確実にキースやメアリから殺意を持たれたと思います。
カタリナを守ろうとキースのシスコンが更に強くなり、メアリのカタリナに対するアプローチが更に強くなりそうな気がしますわ。
はめふら第3巻を読み終わって
同じ出来事でも人によって見方や考え方が異なります。
その対比が面白いのですけど、両方が混在するとわかりづらくなるのですよね。
本作ではそれをしっかり分けて書かれておりわかりやすいと思います。
あとこの感想記事はかなり端折って書いてますので、是非ご自身で読まれることをお勧めします。
誘拐犯ルーフェスとカタリナのお喋りは結構面白いです。
さてストーリー的にはジオルドが他のキャラより2歩ぐらい先行した感じですね。
まあ他のキャラはこのまま黙っている訳ないでしょうから、次巻では他のキャラがカタリナへアプローチをすることでしょう。
次巻も楽しみです。
第4巻の感想記事はこちらからどうぞ。
【ラノベ】はめふら第4巻の感想 「キースがとうとう言っちゃった」